がん患者様の声:鈴木さんその5
子宮体がんで、肺に転移し、闘病を続けている
鈴木さんのお話、5回目です。
鈴木さんの声・言葉から、多くのヒントや励み等を
見つけていただけると幸いです。
(敬称略:インタビュー日付-2014年8月7日)
◎頼れるところは頼って自立を目指す
下江:「鈴木さんのお話を伺っていると、何だかドキュメンタリー
映像になりそうですね。それで、がん患者の方たちの現状
が、社会に分かってもらえれば…などと思いました」
鈴木:「私ができることならば、何でもしようと思っています。ケア
マネージャーでしたから、認知症の方、そのご家族の方の
ことも、もちろんがんのことも分かります。何かを抱えて
生きていくのは大変なことなんです。でも、できるだけ
苦痛は取り除いて、人間死ぬまで笑って生活したいじゃ
ないですか。
いろんな人に出会いたいと思っているので、入院よりも家
での療養を選びました。今は週3回、自宅まで点滴に来て
もらっています。少しでも使える社会資源は使わせて
もらって、頼れるところは頼って、自立していけるように、
と思っています」
下江:「そのためにそもそも保険制度があるんですよね」
鈴木:「でも、何から何までおんぶに抱っこでの生活でも、思い
切って笑えないんですよね(笑)。それでも、お医者さん
の力を借りれるところは借りて、苦痛・痛みは取り除いて、
自分でしっかり立って、自分のできることをする。
それが私のやること、役目だと思います」
◎生き延びんとあかん、私の役目がある!
下江:「当NPOも社会の役に立てることは何か、ということで、いろ
いろ手探りで情報を集めました。その中で、認知症の方や
がん患者の方たちが困っているという問題にたどり着き
ました」
鈴木:「私たち、特に私はでしょうけれども、がん患者としての経験
を世の中の誰かに伝えて役に立ちたい、しかしどうして
いいか分かりませんでした。家に引きこもっては人と出会え
ないし、ブログ等で発信していくしかないのか…と困っていた
ところで、下江さんたちと知り合うことができました。
とてもタイミングがよかったと思っています(笑)」
下江:「そう言っていだけると、こちらもうれしいです」
鈴木:「私も、この病気からいろいろと学びましたし、病気になって
からまさかパートナーができるとも思っていませんでした。
彼も私の病気を通して、がん患者の気持ちや家族の
置かれた状況を勉強したと言うんです。それで、『これから
自分も違う人生が送れる』と言ってくれたのは、本当に
うれしかったです。
せっかくこの病気になったんだから、チャンスなんだと
思います。
これは私の生きる目標ですね、私の生きざまを皆さんに
見てもらうために、どこへでも行くと決めてます。
この病気になって、いろんな人との出会いが一期一会
じゃないですが、本当に貴重です。
そのためにも、“生き延びんとあかん、私の役目がある!”
と思っています」
下江:「長い時間、貴重なお話をいただき、本当にありがとう
ございます。
こちらも鈴木さんからパワーをいただいた感じです。今後も、
当NPOは鈴木さんをはじめとするがん患者さんたちを支援
したいと思っています。
また、お話を伺うことがあると思いますが、その際は
よろしくお願いします。
そして、今後も鈴木さんのご闘病を心から応援いたします」
鈴木さんのブログをご覧の方はご存じかもしれませんが、9月30日現在、
鈴木さんは再入院しておられ、再びがんと闘っていらしゃいます。
当協会は鈴木さんのご回復を願っています。とともに、元気に
なられた鈴木さんにまたお話を伺い、鈴木さんの声をどんどん
掲載したいと思っています。
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